Agendum Khalifa Kenji

mardi, octobre 29, 2013

雨季には牛乳

武道研究の甲野さん2013年10月 牛乳。『逝きし世の面影』(渡辺京二著)によれば、幕末下田に来日したアメリカの領事ハリスが奉行所に牛乳を要求した事に対して、奉行は通訳の森山多吉郎に次のように答えさせている。
「牛乳は国民一切食用致さず、殊に牛は土民ども耕耘、そのほか山野多き土地柄故、運送のため飼ひおき候のみにて、別段蕃殖いたし候儀更にこれなく、稀には 児牛生れ候義これあり候ても、乳汁は全く児牛に与へ、児牛をおもに生育いたし候こと故、牛乳を給し候儀一切相成りがたく候間、断りにおよび候」これは牛乳 が手に入りにくいこの事情を、ただ正直に述べたものにほかならないが、それにしても、乳は子牛が飲むものですぞ、というたしなめめいた口吻が感じられない でもない。当時の日本人の感覚からすれば、農耕にせよ運搬にせよ、牛は十分に働いていた。家族全員がそうしているように、牛もその一員として労働せねばな らぬのに、その上、本来は子牛のものたるべき乳まで収奪しようというのは、いささか没義道にすぎるというものだった。乳牛という観念は、この国ではまだ成 立していなかった。
(『逝きし世の面影』P501~P502引用) ・・・・


僕は牛乳をたしなみます(そんな言い方はしないかな)。
 セネガルの村PalmarinGounoumaneに住んでいた頃、隣の兄ちゃんに「牛乳飲みたいな」と言ったら「もうすぐ雨季だよ」と言われた。
 雨季になれば草が生える→牛がよく草を食べる→牛乳がよく出る
という事でした。